MMT

「誰かがお金を借りない限り、銀行預金というお金は絶対に生まれない」

んん?そもそも銀行に、貸すだけのお金がないと、それを借りることって出来ないんじゃないの?なんで、借りる方が先にくるの?って思ってしまうけど、経済における貨幣というものは、どうやらそういうものらしい。

自分が直感的に思う当たり前だと思っていたことが崩されていき、あらたな理解が湧いてくるのって、おもしろいよね。

納得がいかない軽減税率というものを付けてきた今回の消費増税。納得いかないからお金のことをいろいろ勉強しようとしてるんですけど、調べるうちに出てきて面白いなぁと思ったのがMMTというもの。貨幣の本質とはどういうものかというおはなし。

これ、おもしろいですよ。受け取り方によっては非常に誤解を招くトンデモ理論になりかねませんし、実際調べてみると、結構、著名なひとでもMMTの一部だけを勘違いしたまま批判しているひとがいたりします。このなんとも言えないこそばゆい、わかりそうでわからないおもしろさって、モンティホール問題に接したときの感覚に近いかもしれない。

モンティホール問題っていうのは、モンティホールという人が司会を務めてたアメリカの番組らしいですけど、そこで、こういうゲームがありました。

目の前に3つの扉があります。このうち1つの扉の向こうにはクルマがあります。あなたがそれを選べばクルマを差し上げます。ほかの2つはハズレです。

そこで、まず、あなたに1つの扉を選んでもらいます。まだ開けちゃダメです。

すると司会のモンティホールは残った2つの扉のうち、1つを開けます。そこはハズレの扉です。そして、ここでモンティホールはあなたに言います。最初に選んだ扉のままでいいですか?それとも、もうひとつ残った扉のほうに変更しますか?

これ、変えようが変えまいが、もともと3つだった扉のうちの残った2つの扉から選ぶだけなんだから同じ確率でしょ、もう、ただの運だよねって、普通思うんです。私もそうです。でもね、これ違うんですよ。

まあ、このときその番組出てたひとがどちらを選んだかわかりませんけど、後日、世界一のIQを持つことでギネス認定もされてる女の人がいるんですが、その人が、「この場合、最初に選んだ扉は変えるべきね、だって変えれば当たる確率が2倍になるもの」と言ったらしいです。そしたら、世間からえらい反論されたらしいんです。そこには数学者もいたとかなんとか。大激論が巻き起こったらしいです。私も思いましたよ。なんで最初に選んだ方じゃなく、変更すると当たる確率が上がるのか、意味不明でした。

しかし結局は、そのIQ世界一のひとが正しくて、実際に扉を変更すると当たる確率が2倍になることが証明されたんです。

この理屈を私が説明するのは難易度が高いので興味あれば調べてみてください。これ、最初に知ったのは『光秀の定理』という小説でした。主役は明智光秀のおはなし。この小説の中に3つのものからの選択と、その確率を信長に問う場面があるんですが、信長はすぐに理解するというまあ、相変わらずのスーパー合理主義現代的感覚マンな描かれ方の信長さまなんですが、これの元ネタがモンティホール問題だったんです。あ、小説自体も面白かったですよ。

まあ、そんな、頭の良い人悪い人、みんなで勘違い祭りしてたモンティホール問題。

そして、同じようにみんなに勘違いされてるかもしれない、経済だったり国の借金というもの。それの真実、というか事実を解き明かしてくれるのがMMT、現代貨幣理論。

MMTはこのYouTubeが説明秀逸でとても分かりやすいです。

https://youtu.be/CMLYpWlQp1E

ゴールドスミスの話とか、お金のプールなんかないんだよの話とか、これらも直感的に理解しやすいです。

とはいえ、まだまだ全部を理解はできてないので、引き続き勉強してきたいです。

 

大枠は、政府が国債発行という名の借金をするのは、デフレ脱却のためにすべきで、増税ってのはインフレが行き過ぎないよう調整するためにすべきものだってことなのかな。

とにかく、増税の本質とは、膨れ上がった国の借金を返すためのものではないということ。国(というか政府)の借金がなくなったら、お金そのものが消滅する。

「誰かがお金を借りない限り、銀行預金というお金は絶対に生まれない」