ホイール修理をやります。
ガリキズがついています。
ぐるっと一周ついてるというのは、なかなか珍しいですね。
アルミホイールは塗装が特殊なものを使っているから、補修するにも再現が難しいんですよね。
これなんかも、アルミ地の質感をを生かしつつカラークリヤーが塗ってあるような感じのものです。
これは普段うちで使っている塗料では無いし、手に入れようにも手軽に手に入るものではありません。
塗料は大きく3種類に分けることができます。まずは普段私たちが使っている自動車用の塗料、次は建築用の塗料、3つ目が工業用の塗料です。
自動車用の塗料は鈑金屋が使っている塗料で、これは一般でも入手しようと思えば入手できます。建築用の塗料は建物に塗る塗料ですから塗料店にもありますしホームセンターでも手に入りますね。でも工業用の塗料というのは個人では手に入りません。これは塗料メーカーが生産工場に直接大量に納品するものなので個人で使う分の小ロット販売はされません。ちなみに、自動車用の塗料は鈑金屋で補修用に使うものですが、自動車メーカーが生産ラインで使っている塗料は工業用の塗料ということになります。まるっきり同じものではないんです。建築用の塗料も同様で、ガルバリウム鋼板みたいに建築資材にもともと色が付いているものは工業用塗料ということになります。建築用の塗料はあくまでも現場でペンキ屋が使うものです。
というわけで、アルミホイールも工業用の塗料が使われているのですが、自動車ボディ色のように補修用の塗料が出ていません。なので、手持ちのものでなんとか誤魔化さなくてはなりません。
まずはガリキズを削り落としてからです。
色はですね、本来はアルミ地が透けて見えてるんですが、今回、ガリキズ深いところがあって削るだけでは落としきれませんでした。なのでパテを使わざるを得なかったんですけども、そうすると、ところどころパテの付いたアルミ地を透けさせるわけにはいきませんから、メタリックを吹きます。その上に、なんとなく似せたカラークリヤーもどきを吹いて、キャンディーカラーみたいにしました。
マスキング剥がして結果はいかに?
う〜ん、やっぱり色違うけどね。
というのは、オリジナルは角度で色味が変わるんですよ。この変化幅についていくことが手持ちの塗料では出来ないんですね。そもそもメタリックも塗られてないしね。
まあでも、このくらいの色差なら、クルマに履いて走り出しちゃえば気にならなくなりますよ。
立てるとこんな感じですから。
この手のものは、ガリキズ付いてるよりは、マシだよねぇっていう修理です。