冷水のシャワー

6月頃からですかね。

今時期は朝の散歩から帰ったら、水シャワーを浴びるというのがモーニングルーティンになってます。ちなみに夜も水シャワーを浴びます。冬場は冬場で湯舟に浸かったあとにやはり水シャワーを浴びます。あったまったあとに水シャワー浴びると湯冷めがしにくいように感じるんですよね。

で、うちは生活用水が地下水ですから、これが今時期でもかなり冷たいんですよ。なので汗かいたあとは身が引き締まる気持ち良さがあります。

うちは部落のいちばん端っこの森の方に建てたから、水道が通ってないんです。とはいえ、町の水道は、うちからもっと奥に入ったところから汲んだ水を使ってるんです。地下水汲み上げて、それを浄水場に引いて、そこから各家庭へ供給しています。

だから、うちの目の前を水道管が通っているにもかからず、そこから引くことができないんです。その水道管は浄水場に向かう水道管であって、そこから家庭に引くっていうことができないんですよね。これが、家を建てる当時の「水道管通ってるから大丈夫」という勘違いに繋がりました。でも、実際はそこからは引けなかったんです。

家建てるときに、うちに水道引いてこようと思ったら表の通りから工事してくるので300万以上掛かるって言われて絶望しました。もともとここいらは市街化調整区域だから家建てるにもいろいろと制約あるんですよ。この部落に住んで10年以上経過してないといけないとか、隣の家から50m以上離れちゃダメとか。だから、他所から移住して『ポツンと一軒家』みたいなことは出来ないんです。50mは繋がってないとダメですからね。

で、水道で300万以上掛けるのはとてもじゃないけど無理だと思ったので井戸を掘ることになりました。

ネットで調べれば業者は出てきますけど、やっぱり、この辺りの地形に精通している地元の業者の方がいいと思ったので知り合いのツテで地元近くの業者に連絡をとることになりました。

そしたら、ここの社長がもうね、全然約束を守ってくれないんですよ。

「いついつ現場見に行きますよ」って言われて、あ、お願いします、ってなるでしょ。するとね、こないんですよ。待てど暮らせど全然来ない。たまりかねて電話すると「こっちの現場が長引いちゃって」と、まあ、そういう日もあるでしょうってことで、別の日に来てもらう約束するんですよ。

で、その日の約束した時間になるでしょ。

来ないんですよ。待てど暮らせど全然来ない。電話するでしょ、そうすると「急用が入っちゃって、」って言う。まあ、こっちも、別にいつでもいいくらいの感じだったので、わかりましたと、で、次の約束するんですよ。

で、次、もうお分かりですよね、はい、来ません。待てど暮らせど全然来ません。たまりかねて電話すると、もにょもにょしながら「今日は疲れちゃって、、」って言うからもう笑ってしまって、「いやでもね社長、今日は私もこの後用事あるんですよ!来れないなら連絡くださいよ!」と、さすがに強めに言って、もうこの社長はらちがあかないなと思って、告げ口みたいで気が引けたけど紹介してくれた人からも言ってもらったんです。そしたら今度は来ましたね。

で、その後、さく井工事が入って、50m掘りました。その時は従業員が2人来てやってくれたんですけども、あとから社長も来て、その様子を見ながら、タバコに火をつけ、抜けた前歯の間から煙を吐き出すと、

「水も、、限りある資源、、取り尽くしたら、、、人は、、生きてはいけない、、、」

と、なんか、いいこと言ってる風に眉間にシワ寄せて私に言うんだけど、いや、その前にあんた、約束を守れよ、と思ったのは言うまでもない。

 

ん、これ、なんの話?