サマータイム

今週、火曜日から朝は早く出て作業してます。日中暑いですからね。

日中暑いですからね。といいつつ、だからといって日中休んでないんですけどね。でも、暑くなってから始まるより、まだ涼しいうちから始まった方が集中力が上がるような気がします。人って手や体を動かして作業すると後から脳が集中してくるっていうのがあるでしょう。だから、体を動かしやすい涼しいうちに作業を始めることは有効なのかなと思います。暑くしんどくなってからだと集中するまでどうしても時間がかかっちゃうんですよね。

あと今週はホームページもちょっとだけ更新しまして『ヘッドライト研磨&クリヤーコート』のページをアップしました。書き方は以前のブログと同じような感じで、工程だけを説明してます。ブログはせっかく書いても流れちゃうでしょ。記事がストックできるのがホームページのいいところ。料金は『ヘッドライト研磨&クリヤーコート』は定額が決まってるんですが、それはホームページでは出さないようにします。料金って出すと、内容詳細すっ飛ばして、ぱっと見それだけが価値基準になりがちで、安い方安い方に流れていくでしょう。ホームページはどこの地域でも見れますし、うちの料金見たユーザーさんが、それを基準にして地元のもっと手をかけて作業している同業者、その逆もしかり、そこにいっては高いだ安いだやられてしまうのは本意ではないんですよね。

そもそも他店と価格競争をする気は無いです。手間ひまかける仕事で価格競争始まったら頼む方頼まれる方、双方とも悲惨な目になるのは、これまでのオートアフターマーケット史が教えてくれてます。

時は世紀末、20世紀ももうすぐ終わりだという頃に登場した、コンビニを冠したフランチャイズのキズヘコミ修理のお店。登場当時うちにも加盟を促す営業が熱心に来てました。私は全部の業務を一人でこなしていたので営業が提示する魅力的な利益の書かれた資料が、ちょっとでも現場をやったことがある人が作ったものではないというのが一目瞭然だったため、絵空事にしか見えず断りましたが、現場をやらない、特に塗装をやったことがない経営者が加盟する傾向にあったような気がします。鈑金はまあいいですよ。クルマの塗装はねぇ、やっかいだよぉ〜。調色で一日掛かることもあるよ〜。

あのフランチャイズのなにがまずかったかというと、フランチャイズ化してテレビCMをぶったりすることで、一般のお客さんを鈑金屋に入りやすくしたという点では功績があったと思います。しかしそれが実は諸刃の剣で、同じ地域のフランチャイズ店をお客さんがハシゴして相見積もりをとり始まってしまったのがまずかったです。というかそうなるのは明白ですよね。なんせ誰でも入りやすいんですからね。そこで店舗側もその相見積もりの価格競争に乗ってしまって値下げ合戦が始まってしまいました。安くしたらどうなるか、どんどん品質を落としていってしまったんです。そりゃあ、お客さんも「なにこれ?」というような仕上がりになりますよ。

例えば本物のコンビニ、セブンなんかは、ドミナント戦略といって確立された戦略の中でやってますよね。同店舗が近くにあれば商品流通の面でもいいんでしょう。商品はどこでも定額売りで、値下げしない、あまった弁当の廃棄も徹底してるから同じ地域のフランチャイズ店舗での価格競争ということにはなってないですよね。第一に、商品を売るのとクルマを直すのとは違うんです。そういうあたりまえのことをわかってて淡々とやっている同業者がたくさんいました。でも、なかなか下請け稼業から抜け出せませんでした。そういうひとたちがあのフランチャイズ店舗みたいに一般に日の目をみるといいなぁとおもってましたが、今はネット環境が充実してます。下請け稼業だった鈑金塗装屋がサービス内容をダイレクトにユーザーに伝えることができるようになりました。フランチャイズに加盟してそれのテレビCMに頼る必要もありません。私もホームページ再開の機会に同業者のサイトなど徘徊してみましたが、それぞれ自身で工夫してやられてて、なんか、そういう意味では、いい時代がきたなぁと思います。それも、あの世紀末を経たからこそかなとも思いますし、あれで鈑金塗装屋が下請けからの脱却の意識が芽生えた部分もあるだろうし、あのフランチャイズの一連の騒動は、今思えば良くも悪くも業界史を変える事変であったなぁと感じます。