塗装済みのエアロ3点キット。
フロントバンパー、サイドステップ、リヤバンパー。
これの取り付け工賃、元請けから決められた額は15,000円。
何件かある下請け鈑金屋の中で、当時、うちだけが積載車を持っていたがゆえに、こればっかりをやらされるようになってしまいました。
それでも「15,000円ならこんなもんだろ」的な手抜きはした覚えはなく、取り付け時にちょっとでも割れればそれを直して納めてました。
ところがある時、フロントから電話が掛かってきます。
「エアロが浮いてしまったので直して欲しい」ということでした。
私はすぐにわかりました。エアロメーカー指定の取り付け方では、あり得る不具合だったからです。
取りに行く道すがら「今度はメーカー指定の取り付け方じゃなく、こちらで用意した接着剤で付けるしかないな」と、不具合でたら直せばいいくらいの感覚でした。
しかし、営業所についた私を待ち受けてたのは、激怒している営業マンでした。
引き取りに行った私にその営業が開口一番こう言い放ちました。
「お前!なに手抜きやってんだよ!お客さん怒ってるぞ!」
私にしたら、「は?」です。謝る気なんてさらさらありません。
というか、なんだよ手抜きって?
「おいおい、それはエアロメーカーに言えよ」と私。続けてこういいます。
「大体な、新車に社外エアロつけて売るとかバカみてえなことやってっからだろが」
そしたら営業、
「お前、会社の方針に口出しすんのかよ!」
ときました。
口出しもなにも、サイドステップの両面テープのとこがちょっと浮いただけです。そんなものは社外エアロ、そして、このメーカー指定の取り付け方であればあり得る不具合です。サイドステップが取れて飛んでったわけでもなんでもないんですよ。そうならないようには付けてますしね。
両面テープのとこがちょっと浮いた。たったそれだけのことで客が激怒するようなものをなんで付けて売ってんだよって、ことですよ、こっちにしたら。
社外エアロのデメリットをちゃんと説明しないで売ってっからこういうことになんだろうが、ということですよ。
「どうでもいいから、直んのか直んねえのか、どっちなんだよ!」
ときたから、こっちも怒りが頂点です。
「これは直すけどな、お前らのとこの仕事は2度とやらねえからな!」
そして、今度は、2度と外すことが出来ない接着剤を用いて、ガッチリ取り付けして納めました。そもそも、最初から2度と外せないように付けることはできたんです。でもね、新車に取り付けだから、両面テープ浮くデメリットは知りつつも、2度と外れないってのはまずいかなと考えて、両面テープ浮くくらいのデメリットなら許容範囲かなと考えてやってて、決して手抜きしたわけではないんですよね。
それを作業者の話も聞かずに頭ごなしに「手抜き!」と罵ったわけですから、許せるわけもないですよ。
そんなことで、わたくし下請け側から、元請け様を切らせていただいたのでした。
ブチ切れてタンカきったのはいいが、さあ、仕事が無くなるぞ、大変だ。
で、お時間です。また明日。