明朗会計

「作業単価を上げるため」

YouTubeを始めた真の目的はこれだったんですけども、誤解なきように説明しますと、

「これまでがあまりにも安すぎたので、標準にする」

というだけです。

そして、YouTube始める前から、同じ目的で作業ブログを続けてました。その継続をYouTubeに変えたということです。

作業単価、工賃単価ですね。レバーレートなんて言ったりしますけど、そういう単価があるんです。

それを、それぞれの作業作業に当てられた指数というものがあって、それと掛け算したものがその作業の工賃になります。

指数が、バンパー脱着0.8とかなら、そこにレバーレート6500円としたら、

0.8×6500=5200

で、バンパー脱着工賃が5200円となります。

それが以前は、仕上げる系の作業というか全塗装もそうですけど、その場合だと脱着工賃、塗装工賃、すべての作業指数を全部ひろって算出すると、あまりにも高くなり過ぎる(自分の感覚で)ので、仕上げる系、全塗装系の工賃出すときは標準より落としたレバーレートを使ってたんです。それこそ5000円とかにしてやってました。

ちなみに地域的なものを含めた、うちみたいな工場の標準レバーレートは6500円くらいです。

都会だと7000円とか7500円とかね、地域で変わります。

で、ここいらの標準6500円より1500円も落として見積りしといて、いざ作業はきっちりやってたので、こんなん儲かるはずがありません。

それを標準にしたかったので、完成だけの価値だけでなく、普段は見ることが出来ない作業そのものにも価値をつけてみようと思ったんです。

それが作業ブログだったわけで、それの継続をするからうちのチャンネル名には『動画ブログ』とついてるんです。

やはり、預けて、次に愛車を見るのが完成のときだけでは、トータル金額が高く感じると思うんです。でも、そこに至るまでどのような工程を経てきたかもリアルタイムで見続けたなら、払う金額、見積りにも納得がいってもらえると思うんですよね。

そんな感じで、明朗会計のためにYouTubeは続けます。

最適化

作業服はツナギではなく、上下別の物を着ています。

シャツは同じブランドのもので長袖と半袖があり、それを季節によって分けています。

ズボンは、長ズボン半ズボンの違いではなく、薄手のものと厚手のものを季節で分けて履いてました。

もちろん冬場は厚手のものを履くはずなんですが、今シーズンは春先から夏を経て履き続ける薄手のもののままです。

前シーズンから中に着るヒートテックを『極暖』にしたのですが、これのおかげで冬用の厚手のズボンの出番が無くなりました。

もともとはツナギ着て仕事してましたが、ツナギって洗濯のときかさばるでしょ。これで冬用のツナギなんていったら、水吸って重いし干しても乾きも遅いしで、サイクルで考えるとあまり機能服として優れてないのでは?と思って着るのをやめました。毎日着る作業服ですからね、洗濯サイクル含めて機能的であってほしいです。

で、上下セパレート。というわけでもないですか、上下別ブランドなので。ま、とにかく作業服はシャツとズボンにしてるんですけども、冬用の厚手のズボンになると、やはり乾きが遅いんですよね。もちろん重いし。

なので、厚手のズボンを履かないで済むのなら、タンス内を削減できるし、夏服冬服の入れ替えもせずに済みます。ずっと同じのを着てられる。

ヒートテック『極暖』のおかげで、作業服の最適化が進みました。

金額に見合う

同業者でも、考えかたはそれぞれあると思います。

というのをまず、前置きで言わせていただいてから今日の話をします。

私がYouTube始めたきっかけは、「自分の作業単価を上げるため」というのは以前にバラしました(言いましたじゃなくバラしましたですね。なぜなら隠しておきたかった本心だから)

鈑金屋の置かれた立場で出てくる弊害のひとつとしてあるのが、元請けに金額を決められてしまうというのがあります。あるいは決められてなくても「とにかく安くやってくれ」と言われます。

開業以来、いろんな業者からの仕事をやってきて、それなりに継続的な入庫いただいてたところもありますが、上のふたつのパターンのところは、それとなくフェードアウトする形で付き合いをやめてきました。(今の立場ならはっきり「やらない!」って断れるけど当時は若いし生意気になりかねないので、のらりくらりで断る戦法をとってきました)

なぜかというと、単純にしんどくなってくるからです。

低めの金額を決められてしまっていたり、とにかく安くやってくれと言われても「この金額ならこんなもんだろ」という手の抜き方ができずにきっちりやってしまうからです。

というか、きっちりやっていても色合わせが完璧にならなかったり、元の下地の不具合だったりが関係するトラブルが出るのが塗装なので、手を抜く余裕が基本的に無いんです。

で、低い金額に合わせる形で済ませようとすると、とにかく雑な仕事になります。それはもうパッと見るからに雑なものになります。

お金を稼ぐために仕方なく従事している仕事であれば、それでもいいのかもしれませんが、好きでやってる仕事で雑な仕上がりを胸張って堂々と出すことが出来るようなズボラなメンタルではないので、安かろうがやることはやって、割に合わなくても「実作業で経験を積んで技術を磨く」ためだと思ってやってました。

あ、これね、やってる本人が心の中で思ってる分にはいいんですけど、まわりが言っちゃダメですよ。まして仕事を頼む側が言うのは絶対ダメ。

ま、それはいいとして、そんなふうにして割に合わない仕事をずいぶんやってきましたが、今ふと思うのは、金額に見合った、金額に合わせた形であの頃の仕事をこなしてたら、ってことです。

もしかすると、そうしてた方がお金は残ったかもしれません。

しかし、ひとつ間違いなく言えることは、安い金額に見合った雑な仕事しかできない職人になっていただろうということです。

そうなってしまったら、そこから単価を上げるっていうのはまず無理だったでしょうね。

アナウンス

おはようございます。

三が日が終わり、4日の今日は月曜日なので、もう通常通りになります。

今回の年末年始は、前もって休み期間のアナウンスしませんでした。

あらたな入庫が受け入れられないというのと、情報としては毎日日記書いてて発信してるってのもあるし特に必要ないかと思いました。

連休の公式なアナウンスしかり、なにかやるときにあたりまえになってることを、ちゃんと「なんのためにやるのか?」考えてみると、結構、やらなくていいことがあるんですよね。

やらなくていいことのひとつに「電話に出ること」もあります。これは「作業中手を止めてまで」という注釈が入ります。

まず仕事の問い合わせだったり技術的な質問だったりはメールでいただくことが多いし、知り合いの中でも連絡は基本LINEやショートメッセージで、よほど緊急のことでもない限り電話しあわなくなってるから、たまに電話があると「誰か死んだか!」と心配になります。生活の中で、そんな感じの距離感になりつつある電話ですが、なぜか工場には普通に電話が掛かってきます。

出ると、10割はセールス電話です。作業の手を止めさせられて、こちらに用でもないもののセールスをされると私も普通の人なので普通にウザいと感じますから、作業中は電話鳴ってるのわかってもまず出ません。

「作業中は電話に出れません」

これは、ホームページでアナウンスしてます。

レストア

うちはレストアをやっていますが、それまでのレストアとはちょっと違うんですよね。

もともと価値のある、いわゆるクラシックカー。普段は乗らないクルマのレストアをするような、例えば雑誌オールドタイマーに出てくるような工場ではないです。

なぜそうなったかというと、よし!レストアをやろう!といって始めたからではないからです。

18年前にディーラーの下請けをやめて、直需客獲得のためにホームページを作ったという話はしました。そのときに、他の同業者のホームページなども見て参考にしたりするんですが、その中で「全塗装」というものが直需客獲得にはよさそうだというのを知り、積極的に全塗装を受け入れ始めました。

全塗装を格安でやるようになって、それなりに入庫いただけるようになったんですが、お客さんはただの全塗装から、「今後も長く乗りたいからしっかり直したい」というレストア寄りの要望が増えていったんです。

そこからだんだんと作業内容がレストアに引き寄せられてきたので、自分の技術もそこに見合うよう自然に訓練されてきました。

広い面積のパネルを作るようなものではなく、小さなピースを作って奥行きにいくという独特のものになっていったのもそうだし、防錆に対してもそのやり方は独特です。

お客さんはずっと乗り続けていますから、不具合があれば言ってくれますし、そこで現実の耐久性も見ることができます。

だから、海外のレストア番組にあるような、納屋に数年眠った穴あきボロボロのクルマを引っ張り出してきてキレイに直すということが、仕事としていかに非現実的かというのを知ってますし、耐久性は?とか思います。普段使いも出来るクルマを仕上げるということをやってる立場からすると、そういったレストア番組には違和感だらけなんですね。

おそらく、穴あきボロボロのクルマが直っていくほうが人の興味は引くとは思いますが、そうでは無いのが現実の仕事で、仕上げて終わりじゃないんです。

だから、余計にその作業は地味なんです。

その地味作業をどうやったら見てもらえるか、考えながら動画編集して、今日は今年一発目の動画を夜出します。(時間はまだ未定)

よろしくです。

僕の三が日

元日の昨日は願掛けのつもりで工場に出てきてちょっとだけ作業しました。

レストア初めです。

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で、夜は嫁氏の方の兄弟と酒飲み。義弟がギター(ここダジャレになってるから)弾き出して歌って盛り上がり、自分も義妹の旺盛な食欲をディスる即興の歌詞で歌ったらしいが覚えてません。ごめんねトモちゃん。

今日は初詣に行こうと思います。

で、明日からまた作業して、きりのいいとこまで進めば動画編集してそのままアップしようかと思います。

新年一発目、とか特別編的なものはなく、連載の続きを普通に出します。

今年も、動画の方もよろしくです。

今年もよろしく

おはようございます。

そして、あけましておめでとうございます。

昨夜は飲んだくれて居間で寝てしまったむっちゃん。

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ではなく、飲んだくれて寝てしまった私のそばで寝てたむっちゃんです。

今朝は7時半、遅めの時間の散歩です。

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散歩から帰って、お正月だからむっちゃんもシャンプーしてキレイになりました。洗ってる最中は激嫌がりで悲鳴のような声出しますけどね。

さて去年世間はウイルスで大変でしたけども。私自身は、なにかしら行動が制限されるという意味では1ミリも影響がなくてですね、あらためて私の日常が、周りから見たら孤独な山籠りの修行僧みたいだったんだなと気づく一年でした。

仕事への影響という意味では、仕事の数が多ければそれだけ儲かるなどという枠からは、はみ出た仕事ですし、少なく濃い仕事をひとつひとつ地道にこなすものですから、そこでも影響はまったくありませんでした。潜在的に仕事は減ってるのかもしれませんが、潜在的に減っていても、目の前の仕事しかこなせないので、自分が手をつける仕事が減るということはありませんでした。むしろ、世間が新型コロナで打撃を受けるよりも前、その前年だから、新年の今日から言えば一昨年に、過去最低の売り上げで瀕死の状態を経験してました。ウイルス蔓延などの外的要因ではなく、自ら進んでやったこと。ハナブサオートをレストアの工場にするための転換期の一番辛い時が一昨年だったのです。周りで誰もやっていない、儲かるか儲からないか分からないことに手を出していたわけです。

それも、昨日までの去年は、レストア工場化5年計画の最終年で「なんとかやっていけるかもしれない」というところまできました。

これを継続的にできるかどうかは、今年にかかっていると思います。

とはいえ、あまり、頭にも肩にも力を入れず、作業は淡々とこなしていきたいと思いますね。

そして、それを動画にしてYouTubeに出してゆく。YouTubeが多く見られだしたからといって、YouTubeのために動画を作ることはしません。

あくまでも、やること、やる仕事があって、それを動画にしてYouTubeに出す。

YouTubeは動画出せばお金になりますが、それだけに集中せず、毎日書いても1円にもならない日記をちゃんと続ける。

YouTubeに頼りきらない。あくまでもハナブサオートありきで、それをいろんなもので発信していく。

そのスタンスは今年も変わりません。

それでは皆様、今年もよろしくです。