ハチロクのサビを取り、そこにあてがうピースを作っております。
L字に折れたところから、反りも入ります。この鉄板は厚みが1.6ミリです。
最新の二本の動画ブログのなかでは、ベンダーでL字に折ってから叩いて反りを入れてますが、あれは0.8ミリ厚だからできることで、これが倍の厚みの1.6ミリとなるともう硬くてああいう加工はできなくなります。なので、分割したものを繋げてL字に加わる反りを再現します。
折れのプレスが入るところで繋げていきますので、基本、フラットな短冊形に切り出した鋼板を使います。
なのですが、繋げるときは幅広く切り出したものを使います。
というのも、切るにしても繋げるにしても鋼板に熱が加わりますから、そこで曲がったりと変形してしまうんですね。切るときはグラインダーで火花出ますから当然熱が掛かりますし、繋げるのは溶接ですからそれは言わずもがなですね。
幅が細いと熱で変形しやすいので、幅を広くして変形しにくい状態で繋げるところまでやってしまうんです。
折れにあたるところを溶接すれば、強度が安定しますから、そうなってから余分を切ります。
そういったポイントを抑えつつ、なんとかピース作ってます。
形になってしまえば、なんてことない地味な物体ですけどね。
しかし、何も無い状態からこれを作っているんです。これはなかなか大変なことなんですよ。
そもそも、ボンデ鋼板の「サブロク」と呼ばれる910×1820の、のっぺらぼうな板です。そこから形を作っていくわけです。パネルの形状によっては、どうしていいか呆けてしまうときもあります。ありますけど、手を動かしてやってくうちになんとかなってくるもんです。でもやっぱり、何にも無い状態からの最初の一手って言うのは難しいものがあります。
BSプレミアムだったかEテレだったか忘れましたが、とにかくNHKで『漫勉』っていう番組たまにやりますね。浦沢直樹がいろんな漫画家の仕事ぶりの密着映像を本人と一緒に見ながら対談するっていう内容です。そこでよく聞くのが、真っ白な紙と向き合ったときに思うらしい「うわぁ、真っ白だ」って話。これにこれから何かを描いて物語を作らなくちゃならないのかぁ、ってなるみたいです。人気の漫画家たちや、あの浦沢直樹ですら「本当にこの真っ白なところに何かを描いて物語を作れるのか?」と思うらしいです。でも、やっぱり手を動かすと、真っ白な紙に、何かが出来上がるんですよね。
それはやっぱり、やるから、できるんですよね。やらないと、できないんです。
このブログだってそう。入力前の画面は真っ白で、なに書いていいかなんてわからないですよ。分からないけど、とりあえずやってみれば、なんか出てくるんです。
なんやかんやで毎日更新続いてます。