指数を作る

せっかくコーティングの仕事が入ったので、この機会に、うちオリジナルの指数を作ろうと思って時間をはかりながら作業してます。

というのも、これまでは「こういうことできませんか?」という相談があってから、出来ます、ってなって、それだと大体このぐらいの金額ですね、という形でやってきてたんです。金額が曖昧と言えば曖昧なんですね。これを、ちゃんと料金設定しておこうと思うんです。当たり前のことなんですが、これ案外むつかしいことなんです。

例えば飲食店だったら、自分のところで食材仕入れてそれでメニューを教えて料金決めると思うんですが、われわれの場合、ここに当てはめると、お客さんがいろんな食材を持ってきて、これ、料理できる?って言われて、それを仕上げてお金を貰うので、前もってなかなかメニューと料金決めかねるんですよね。可能性のある作業依頼の全部メニュー表にしたら壁一面いっぱいでも足りません。

こういうメニュー表が出来ないから、われわれには「指数」というものがあるわけです。

車種ごと、バンパー取り外しは、0.8とか、グリル脱着0.2とかがあって、これにレバーレートというその工場ごとの時間工賃を掛けて費用を算出するんです。指数の数値は1時間がベースとなっています。その車種のバンパー外すのは0.8時間で出来るよね、っていうのが指数の考え方です。

で、この指数というものは、通常の修理であれば、膨大なデータがすでにあるのでそれを使えばいいのですが、通常の修理ではないこういった磨きとかコーティングとなると、独自に料金決めないとならないんです。

で、ここがですね、これまでは、

「コーティングですか、そうですねぇ、セダンなら大体こんなもんですかね」

という曖昧と言えば曖昧な料金で受けてたんです。これはこれでもいいじゃんと言えばまあまあいいんですが、実際はかなり問題があって、私の場合は、安請け合いをしてしまいがち、ということです。軽〜く受けといて、いざ手をつけると仕上がりにこだわってしまうというのが経営者としての私のダメなところで、これだと何が起こるかというと、経営を続けていくことが困難になるということです。やりすぎて儲からないんです。なので、ベストは現場の人と料金決める人が分かれてるのがいいんです。料金決める人が客観的に作業と仕上がりを判断できますからね。ですが、私はひとりなので、料金決める人の役割を数値化しておくのがいいんです。それが指数です。

ま、でも、軽〜く受けてしまって、いいこともあるんですよ。やることで技術が上がったのは間違いありませんからね。

それで、オリジナルの磨きの指数を作るってことになると、これまた難しい問題があってですね、磨きって技術的に奥深いんです。なかなかこれがベストだっていう工程の組み合わせに辿り着かなくて、着いたと思えば、片手落ちだったり、あれ、さっきの磨きキズ、戻っちゃった、前からやり直し、みたいなことがあるんです。

でも、こういったことも得て、やっと今だと技術的に、最短の工数で磨ききることが出来るようになったと思うので、今の私の磨きの技術で時間を計るのは、まあわりと公平性があると思うんですよね。これが未熟なうちに時間計っても、時期尚早でしょ、だって仕上がるまでに時間掛かりすぎれば、無駄に高くなるでしょってことです。時間が掛からなければ安くなるし、時間が掛かれば高くなりますからね。

ま、そういうことでやっております。E51の磨き&コーティング

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この色はマジョーラ入ってるやつですね。

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目線移動してくと、

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色味が変わっていきます。

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マジョーラ塗装は高いですが、磨きの場合はマジョーラだから高くなるとかはないです。